ハウスメーカー徹底比較(アイフルホーム)

アイフルホーム

アイフルホームの特徴

 アイフルホームは、住宅業界では最大規模のフランチャイズチェーンを誇る会社です。

250近くの工務店が加盟する巨大なフランチャイズ チェーンで、年間5,000棟以上の販売戸数は木造のハウスメーカーの中でも上位の実績です。

2007年に、トステムやINAXが加盟する住生活グループのトステム住宅研究所と合併し、アイフルホームカンパニーと社名変更しています。その後2011年に住生活グループが株式会社化され、現在は株式会社LIXIL住宅研究所となりました。

アイフルホームの最大の特徴は、ローコストであるということです。
そのなかでも、インターネットで住宅を販売するアイプライムセブン(i-Prime7)は、坪単価20万円代からと、人気の商品です。(関東限定で販売されていたのですが、2010年10月より全国に拡大されました。)
 
2011年にトステムがINAXや新日軽などと共同でLIXILという会社を立ち上げています。

部品の共同購入や車で言うプラットホームのような統一規格に則った商品開発が今度行われることによって、さらに商品が合理的に安くできるものと考えられています。

大手ハウスメーカーのような大量受注が可能になっていますので、今後、期待されるハウスメーカーなのではないでしょうか。
  
アイフルホームは、早くからメーターモジュールを採用してきました。

メーターモジュールこそローコストの必須事項ですので、ローコストを売りにするハウスメーカーの多くが採用しています。

メーターモジュールは、材料を減らすことができると考えられています。
 
他のハウスメーカーより優れた特徴を持っているわけではなく、規格住宅が基本となりますので、こだわりを持った方にはそれほど評判が高い訳ではないのです。

今は、ローコストで勝負するハウスメーカーや、同様のフランチャイズチェーンも増えたことや
住宅の着工戸数の減少などから、集客力の低下しています。


 
アイフルホームでは、柱と梁などの接合部に『テクノスター金物』を採用しています。

テクノスター金物とは、従来仕口と金物で繋いでいた柱や梁などの接合部を強固にするために、木材への加工を最小限に(断面欠損を小さく)して専用の金物で留め付ける方法のことを言います。

この工法により、
・接合部の強度向上
・施工ミスの防止
・工期の短縮
・耐久性の向上
などが期待できるのです。

従来の木造住宅で使う金物よりも種類が少なく、工場で金物をセットすることで、施工ミスを減らすのです。
 
テクノストラクチャーなどにも似た新金物工法ですが、今後注目されてくるでしょう。

このテクノスター金物は、工務店でも採用するところが増えてきているようです。
 

 
アイフルホームの評判

アイフルホームは、その安さゆえに欠陥やクレームなどで不安に思われている方も多いようです。
インターネット上でも、欠陥やクレームなどのキーワードで検索される数が多いほどです。
 
アイフルホームは、フランチャイズ・チェーンです。
そのため、担当窓口となるのは、加盟店(工務店)です。

しっかりと社員教育や対応ができている工務店もあれば、そうでない工務店もあるのです。

工務店により、温度差があるので近くにいくつか加盟店があるの場合は、複数の加盟店をまわってみると良いでしょう。

 
 
見積もりがいい加減

ハウスメーカーでは、契約前の見積もりは詳細まで書かれていないことが結構あります。

細かな内容が分からないのに、値引きしますと言われ、実は値引きではなくグレードダウンされるまことがあるのです。
 
契約する際には、必ず詳細まで記載された見積もりをもらい、他社と十分に比較して契約しつほうが良いでしょう。
 

 
契約後の追加?
 
契約から金額が上がっていくというのはアイフルホームだけではありません。

契約前の見積もりがいい加減ということもありますが、変更や追加などをトータルすると家の価格はびっくりするほど上がります。

これは、坪単価が安い会社ほど、追加する一つ一つの商品(オプション)が高い傾向にあります。
 
理由として、
1.コストを抑えるために仕様の統一を行っていますので、
その加盟店があまり仕入れないような商品だと、一つの単価が上がってしまう。
2.建物では薄利な分、追加で稼ぐ。
3.建物以外にかかる金額をあらかじめ提示しない。
 
などが考えられます。
そのため、こういった評判が多く出てしまいます。
 
たとえば、地鎮祭や上棟式などでもお金はかかりますし、当然外構や照明、空調、カーテンなどにも数百万円かかる場合があります。

建物の予算の他に、最低でも400万円程度は必要になるということを頭に入れておいたほうがいいしょう。

 

アイフルホームの商品

アイフルホームの商品は、規格住宅が一般的で、そのバリエーションもそれほど多くありません。

また、アイフルホームを検討した場合、間取り変更の自由度の低さもネックとなるでしょう。

トステムやINAXの商品が中心の提案となっていますが、それぞれの部材はしっかりとしています。

ただ、規格から外れた提案を苦手としていますし、標準品以外を付けようと思うと極端に坪単価があがることもありますので、要望は事前に伝えてその追加金額を確認したほうがいいでしょう。
 
  
 
アイフルホームの坪単価
 
アイフルホームの坪単価は、40~55万円/坪
20万円台~(アイプライムセブン)です。
 
インターネットで販売するアイプライムセブン(i-Prime7)は、
営業経費や広告宣伝費などを抑えることで非常に安い坪単価を実現しています。

「700万円台で買える」と、かなりインパクトがありますが、安い坪単価は慎重に判断したほうがいいでしょう。
 
ハウスメーカーや各都道府県の平均した坪単価を調べて比べたほうがいいでしょう。

 

アイフルホームの安さのからくり

 家の価格を抑えるためのからくりをいくつか紹介しましょう。
 
まず、家の価格を抑えるためには、
1.中間マージンを抑えること
2.仕入れコストを抑えること
が重要になってきます。
 
この条件を満たすために、アイフルホームは社内的な合理化をはかるため、『役割分担』をしているのだと思います。
 
では、その安さの秘密を少し詳しく検証してみましょう。
 
 

それでは…



クルクルバビンチョ!
パペッピポ!
ヒヤヒヤドキッチョの!
モ~グタン!(≧∇≦)



中間マージンを抑えて価格を下げる
 
ハウスメーカーの場合は、直接ハウスメーカーが施工するのではなく、その仕事を工務店(下請け業者)に依頼する場合が多いのですが、あなたが施工のために支払った費用全額を下請け業者に渡すのではなく、マージンを抜いた金額で工事の依頼をするのです。

たとえば、工事にかかる費用としてで2,000万円をあなたが支払ったとすると、工事を請け負った下請け業者が受け取るのは、1,600万円、残りの400万円はハウスメーカーが受け取る金額というようにです。
こうなると、工事とは関係ない400万円を支払うことになりますので、家の価格は上がってしまいます。
 
そのため、アイフルホームでは、工務店の責任のもと家を販売するフランチャイズ契約を結ぶようにしました。
 
フランチャイズ契約だと、研究開発や集客にかかる費用をフランチャイズ契約料として支払うことになりますが、ハウスメーカーのマージンに比べると低く設定されているため、家の価格を抑えることができるのです。
 
知名度の高い大手メーカーが「集客」を担当し、工務店が「施工」を担当するといった役割分担です。
 
 

仕入れコストを抑えて価格を下げる
 
次に、2つ目の「材料の仕入れコストを抑える」ための方法です。

資材のコストを下げるためには、『大量購入』がもっとも効果的です。

ジュースを1本買うよりも1ケースで買った方が1本あたりの価格が抑えられるのと同じことです。

また、仕入れコストを抑えるための方法は、大量購入だけではなく、製造メーカーと購入元との間に、商社や問屋を出来る限り挟まない商流で価格を抑えることができます。
 
家には大量の建材や設備機器が必要になりますが、アイフルホームでは、そのほとんどをLIXILにあるブランド(トステム、イナックス、新日軽、サンウェーブ、トエックスなど)から仕入れることが可能なため、安く建材を販売することが可能となるのです。
 
 
この2つの強みを活かし、アイフルホームは安く家を提供しているのです。
 
ただし、この仕組みは、大量販売を前提としたものです。

今後新築着工数が減少するに従って価格も上がる可能性が高く、価格だけではない特徴を持つ必要があると考えます。
 
 

補足
メーターモジュールにすることで、廊下の幅が広くなり、車いすなどの通行にも対応できるなどの家を建てる方が得られるメリットはありますが、同時に、柱などの構造材を減らすことができて材料費や手間賃などを抑えることができるといった販売者側のメリットもあります。

これもメリットばかりではなく、材料を減らすことによって耐震性が落ちないか、しっかり考慮するようにしましょう。

建築基準法は数年ごとに厳しくなっており、現在の基準も今後改正される可能性が考えられます。

数年後には、建築基準法を満たさない住宅となってしまうかもしれません。

現在、そういった住宅が非常に多く、耐震診断や耐震リフォームが行われているのが現状です。

性能表示制度などがありますが、耐震等級によっては、建築基準法の1.5倍を満たす等級を定めており、それを売りにしているハウスメーカーも増えています。

アイフルホームがどの程度かをしっかり確認し、納得した上で購入したほうがいいでしょう。